本解説は、Bve trainsim 近鉄奈良線・大阪線アドオンをお楽しみいただくためのものです。一般客として立ち入れる範囲での観察、または図書館等の資料によって調査を行ったものをゲーム用にまとめたものですので、ご注意ください。
信号方式概要
- 地上信号機には、現示に応じた制限速度が存在します。
- この制限速度は、ATS(自動列車停止装置)によって常時速度がチェックされ、超過すると非常ブレーキが動作します。
- ATS情報が更新されるのは、信号機の200m手前(C点)、100m手前(B点)、50m手前(A点)の3か所です。信号機の現示が上位に変わっても、次の更新箇所までは、ATS照査速度以下で走行する必要があります。
運転方法
前方に減速信号(YG)が見えてきたとき
- A点(信号機の50m)手前までに95km/h以下に減速します
- なお、下り勾配の途中や手前では、さらに手前で照査が行われます
前方に注意信号(Y)が見えてきたとき
- A点(信号機の50m)までに65km/h以下に減速します
- なお、下り勾配の途中や手前では、さらに手前で照査が行われます
前方に警戒信号(YY)が見えてきたとき
- A点(信号機の50m)までに30km/h以下に減速します
- 信号機までに25km/h以下に減速します
- なお、下り勾配の途中や手前では、さらに手前で照査が行われます
- YYが使われるのは、大きな駅の付近や、鶴橋~難波間の地下区間など、限られた場所のみです。その他多くの場所では、Y現示の次はR現示となります
前方に停止信号(R)が見えてきたとき
- C点(信号機の200m)までに45km/h以下に減速します
- B点(信号機の100m)までに30km/h以下に減速します
- A点(信号機の50m)までに0km/h以下に減速します
- なお、下り勾配の途中や手前では、上記A/B/C点はいずれも手前に移動します。余裕をもって減速してください
駅のホームがある場所での例外
駅のホームがある場所では、上記のような基本のATS照査速度を適用すると、駅にスムーズに進入できなくなってしまいます。このため、以下の点に注意してください。
- C点・B点・A点が、全体的に信号機に近い位置に設置される
- これによってスムーズに減速しながら駅の停止位置まで到達できます
- これができるのは、信号機の先で合流している進路を確保しており、隣の線路から列車が来ない状態にしているためです
- C点が省略されているケースや、B点が省略されているケースがある
- これも同様に、過走してもその先の合流ポイントの進路を確保しているためです
- 30km/h~0km/hの間に、20km/hや10km/hの速度照査を設けるケース
(参考写真1・2)C点がホームの途中にあり、次はA点になっている例
(参考写真3)途中に20km/hの照査を設けることで、万一過走してもその先の交差部分までに余裕をもって止まれるようにしているケース
参考写真・・・もしA点が50m手前にあったら、10両編成の停止位置まで進めないことになりますが、出発進路を確保することで地上子を信号機ギリギリに設置しています
以上が信号および信号用ATSに関する解説です。